成年擬制

未成年の子でも結婚すれば成年とみなされるというルールも、成年年齢が18歳に引き下げられることで2022年4月1日以降はなくなります。

民法753条

未成年者の婚姻についての父母の同意

現行法では未成年の子が行員をするには父母の同意が必要です。

しかし、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることにより、

2022年4月1日以降は婚姻における父母の同意も不要となります。

民法737条

婚姻適齢

現在は婚姻のできる年齢は男性が18歳、女性が16歳ですが、

2022年4月1日以降は男女ともに18歳となります。

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00238.html

民法731条

兄弟姉妹の代襲相続

被相続人の子の代襲相続以外に、兄弟姉妹に子はある場合にも代襲相続があるのでしょうか?

兄弟姉妹にも、1代限りの代襲相続が認められています。

被相続人の子の場合には、さらにその子供が死亡していた時や相続欠格や排除により相続権を失っていた場合には、さらにその下の子にまで再代襲や再再代襲がどこまでも認められていきます。

この点が、被相続人の子と兄弟姉妹の代襲相続の違いになります。

民法887条2項3号、889条2項

代襲相続とは?

代襲相続とは被相続人の子が相続開始以前に死亡したときや、相続欠格や排除によって相続権を失ったときに、その者の子が相続人となることをいいます。

民法887条2項

胎児の権利能力

胎児は相続人となれるのでしょうか?

胎児も相続の権利を有します。

民法886条1項

同時死亡の推定

数人の者が死亡したときに、死亡の順序が明らかでない場合には、これらの者は同時に死亡したものと推定されます。

民法32条の2

失踪宣告と相続

死亡以外にも相続が開始することがあります。

不在者の生死が7年間明らかでない時や、何らかの危難に遭い1年間生死が不明な場合です。

利害関係人の請求により家庭裁判所が失踪の宣告をし、前者では、不在者は7年間が経過した時に死亡したものとみなされます(普通失踪)。後者では、危難が去った時に不在者は死亡したものとみなされます(特別失踪)。

民法30条、31条

遺言と法定相続分と遺留分

この3者の関係は、遺言は法定相続分には勝つが、遺留分には勝てないという関係になります。

特定の相続人に対して、法定相続分より多い遺言を残すことはできますが、他の相続人との関係で遺留分に抵触することはできないということになります。

寄与分と遺贈の関係

被相続人が遺贈した場合には、寄与分は相続財産から遺贈の額を控除した残額を超えることができません。

つまり、寄与分があっても、相続財産から偽造された額を引いた分がマイナスの場合には気を分を請求することができません。

民法904条の二 3項

負担付遺贈

受遺者に何らかの負担を課す遺贈を負担付遺贈といいます。

負担付贈与を受けた者が義務を履行しないときには、相続人が相当の期間を定めて履行を催告し、履行がないときには負担付贈与の取り消しを家庭裁判所に請求することができます。

民法1027条

包括受遺者の権利義務

包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有します。

そのため、相続人と同様に債務も負担する義務を負います。

ただし、相続と違い、受遺者が相続の前に死亡していた際には、遺贈はその効力を有さないことから代襲相続にもなりません。

民法990条、994条

特定遺贈

特定遺贈とは、特定の財産を遺贈することです。

相続人の1人に車をあげる、というイメージです。

包括遺贈

包括遺贈とは遺産の全部又は一定の割合を遺贈することを言います。

遺言能力の存在時期

遺言者が遺言能力を有さないといけないのは、遺言をする時においてです。

民法963条

成年被後見人の遺言

成年被後見人が遺言を書くには、事理を弁識する能力を一時的に回復した際に医師2人以上の立ち会いが必要です。

民法973条

遺言はいつから書けるのか?

15歳以上の者は遺言をすることができます。

なお、成年被後見人や補佐人、補助人でもすることができます。

民法961条、962条

共同相続人間の担保責任ー共同相続人の無資力

共同相続人に無資力の者がいるときには、その者の資力を他の共同相続人が相続分に応じて分担します。

例えば、ある相続人の相続した債権の債務不履行があり、補填を他の相続人がしないといけないします。

補填すべき他の相続人の中に、資力が十分でない者がいたという場合には、その不十分な額を他の相続人が補うという制度です。

民法913条

共同相続人間の担保責任ー債権

債権が遺産分割された場合に、その債権が全額の弁済を得られなかったときには、各共同相続人は遺産分割の時における債務者の資力を担保します。

相続人の中に債権を相続した者がいて、債務不履行が生じた場合に、他の相続人がその不足分を補うという制度です。

民法912条

共同相続人間の担保責任ー物

遺産分割により分割された相続財産に瑕疵があった場合は、各共同相続人は売主と同じく、その相続分に応じて担保責任を負います。

民法911条

遺産分割の時期

共同相続人は遺言で被相続人が禁じた場合を除いて、いつでも遺産分割協議をすることができます。

民法907条1項

遺産分割協議の当事者を欠く場合

遺産分割協議は無効になります。

ただし、遺産分割協議後に、認知により相続人の資格を取得した者がいる場合には、 遺産分割協議自体を有効にして価格による支払をするという調整がなされます。

 民法910条

相続分の譲渡

相続人は事故の相続分を第三者に譲り渡すことができます。

またその他の共同相続人は、1ヵ月以内であれば費用を支払って第三者から相続分を取り戻すことができます。

民法905条

遺産分割の方法

遺産分割は、相続人間での協議様、協議が整わない場合には、家庭裁判所の審判によります。

なお、遺言で遺産分割の方法を指定し、第三者に遺産分割の方法を定めることを委託することも可能です。また、遺言で相続開始の時から5年間は遺産分割を禁止することもできます。

民法907条、908条

遺産分割

ついに遺産分割です!

被相続人の死亡から財産は共有状態にあります。

どの財産が誰に帰属するかということを具体的に決めるのが遺産分割です。

民法898条

遺贈とは

遺贈とは、遺言書で財産を無償で他人に与えることをいいます。

民法964条

遺言による認知

遺言によって認知をするときは、 遺言執行者に就任した者は戸籍法に基づく 届出をしなければなりません。

就職の日から10日以内に認知に関する遺言の謄本を添付して、 届出をすることになります。

民法781条2項、戸籍法64条

遺言書の検認

遺言書の保管者は、相続の開始をした後、遅滞なく、遺言書を家庭裁判所に提出してその権利を請求しなければなりません。また、遺言書の保管者がいない場合に、相続人が遺言書を発見した時も同様です。

権利は、遺言人が遺言として遺言者の真意に基づくものとして有効な遺言であるかどうかの確認のためではなく、遺言書の変造や隠匿を防ぐために行われる手続きです。

そのため、検認の後で遺言書の有効性を争うこともあり得ます。

なお、公正証書遺言は偽造や変動の恐れがないため兼任の必要はありません。

検認を怠ると50,000円以下の科料になります。

民法1004条、1005条

秘密証書遺言の方式が欠いていた場合は?

秘密証書遺言の方式にかける場合であっても、自筆証書遺言の方式を具備しているときは自筆証書遺言として有効になります。

民法971条

遺言の撤回が撤回されたとき

遺言の撤回が、撤回されたり取り消されたり効力を生じなくなるに至った場合、前の遺言が有効になるのでしょうか?

原則として、撤回された前遺言はその効力を回復しません。

ただし、後の遺言で、前の遺言の撤回を撤回し前の遺言を復活させると書かれていた場合に、前の遺言の回復を認めた裁判例もあります(最判平成9年11月13日)。

なお、錯誤、詐欺又は強迫による場合は、撤回行為が真意ではないので前の遺言が復活します。

民法1025条

遺言の撤回③

3つ目は、遺言者が故意に遺言書を破棄したときです。その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなします。また、遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄した場合も同様です。

民法1024条

遺言の撤回②

遺言の撤回の2つ目は、前の遺言と抵触するような遺言書を書いたり、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合です。

例えば、Aという不動産を甲に相続させるという遺言を書いていた場合に、後になって不動産Aを乙に相続させるという内容の遺言書を作成したり、不動産Aを乙に売却した場合などがあります。

ここで、新しい遺言書が作成されても、撤回されるのは前の遺言と抵触する部分だけになります。

民法1023条

遺言の撤回①

一度作成した遺言を撤回したい場合はどうすれば良いのでしょうか?

1つ目は、遺言者はいつでも遺言の方式に従って、その遺言の全部または1部を撤回することができます。

遺言の方式と言うと、自筆証書遺言や公正証書遺言等を指します。

自筆証書遺言で作成した遺言書を公正証書遺言で撤回することも可能です。

民法1022条

共同遺言の禁止

遺言は、2人以上のものが同一の証書でその他ができません。

1つの遺言書の中に2人以上の者が署名をしていると、内容的に関連性がある場合には遺言を撤回することができず、撤回の自由がなくなってしまいます。

よって、遺言書を作成するときは単独で作成することが必要です。

民法975条

養子の子の代襲相続

養子の子供は代襲相続人になることができるのでしょうか?

その子供が養子縁組の前に生まれていた場合は代襲相続人とはなれず、養子縁組の後に生まれていた場合には代襲相続人になることができます。

民法887条2項ただし書

連れ子の相続権

前婚の間の子供を連れて再婚した場合、連れ子には相続権が認められません。

そのため、相続権を持たせるためには、養子縁組をするか、遺言書で遺贈等をする必要があります。

親族とは

・六親等内の血族

・配偶者

・三親等内の姻族(婚姻によってできた親戚)

民法725条

配偶者居住権における居住建物の修繕

配偶者は、所有者に通知した上で、居住建物の使用及び収益に必要な修繕をすることができます。

配偶者が修繕をしないときには、所有者が修繕をすることができます。

なお、修繕に要した費用が必要費の場合は配偶者負担になります。また、有益費の場合は価額の増加が現存する限り、配偶者の支出した金額か増加額を償還させることができます。

民法1033条、1034条

配偶者居住権 損害賠償と費用の償還の請求権における期間の制限

契約の本旨に反する使用又は収益によって生じた損害賠償や、支出した費用の償還は、所有者が返還を受けてから一年以内にしなければならない。

民法1036条、600条

親族とは

・六親等内の血族

・配偶者

・三親等内の姻族(婚姻によってできた親戚)

民法725条

結婚二十年以上の配偶者対する居住用不動産の遺贈又は贈与

•婚姻期間が20年以上の夫婦の一方である被相続人が他の一方に対し、

•その居住の用に供する建物又は敷地について遺贈又は贈与

をしたときは、持ち戻しの免除の意思表示が推定されます。

これにより、婚姻期間が20年以上経過しているなら、妻に自宅用不動産を贈与又は遺贈した場合には、妻により多くの財産を残すことができます。

民法903条4項

遺留分侵害額の金銭による請求

遺留分権利者は受遺者または受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができます。

改正前は、例えば遺贈がなされた場合には、その不動産は遺留分減殺請求権が行使されると共有状態になっていました。

改正により不動産の共有関係が生じることを回避でき、遺言者の遺贈の意思を尊重することができるようになりました。

民法1046条

遺留分侵害額請求の話がまとまらない場合は?

遺留分侵害額請求をしても相手方が応じない場合には、まずは調停になります。

それでも話がまとまらないときには、訴訟金額が140万円を超える場合には地方裁判所へ、以下の場合には簡易裁判所で裁判されることになります。

遺留分侵害額請求の方法

以下の方法で遺留分減殺の意思表示を行うことによります。

証拠を残すために内容証明郵便等することが望ましいですが、口頭やメール、FAX等でも構いません。

遺留分算定額における贈与した財産について

遺留分を算定する際の贈与した財産の価額 には限定があるのでしょうか?

相続人以外の第三者に対してした贈与については、 相続開始前1年 間のものに限ります。 ただし愛人に対する贈与など当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知っていた時には、 期間は問いません。

また相続人に対して 生前贈与された場合には 相続の開始より10年間の 特別 受益に該当する贈与が算入されます。

民法1044条

遺留分侵害額請求権を行使できる者

遺留分侵害学請求権を行使することができるのは、

•配偶者
•子及びその代襲相続人
•直系尊属

になります。兄弟姉妹は遺留分侵害額請求権を有しません。

ただし、相続欠格や相続人の排除を受けた者や、相続放棄をした場合にはたとえ配偶者や子及びその代襲相続人、直系尊属にあたっても、遺留分侵害額請求権は許しません。

民法1042条

秘密証書遺言とは?

秘密証書遺言は、遺言者が自分で作成した遺言書を公証役場に持って行き、2人の証人と公証人に遺言書の存在を確認してもらうという遺言です。

内容の確認はされません。そのため、遺言の内容を他人に知られたくないと言う要望は満たすことができますが、内容に不備があれば、遺言が無効になります。手続きが済んだ後でも自宅で遺言書を保管するので紛失や盗難のリスクもあります。

自筆証書遺言とは異なり、ワープロでの作成や代筆してもらうこともできますが、署名や押印は必要です。

遺産分割前の財産処分③遺産分割前に相続財産が処分されてしまったら?

相続開始時から遺産分割時までの間に、遺産が処分されてしまった場合にはどうなるのでしょうか。

改正によりこの場合には、共同相続人の全員の同意で、遺産が処分されなかったものとして遺産分割時の相続財産を計算することができると明記されました。なお、相続人の1人が遺産を処分した場合には、その者の同意は不要です。

民法906条の2

遺産分割前の財産処分②相続財産が分割されるまでの間の権利状態

相続財産は相続開始時にいったん法定相続分で共有状態となります。

そして、その後具体的相続分を考慮して分割されます。

ということは、たとえ、遺産を処分した相続人がいても、自己の持ち分を処分したに過ぎず、不法行為や不当利得の請求をする事は難しいと考えられます。

そこで、遺産分割内に財産が処分されたらどうなるかという問題が生じます。

遺産分割前の財産処分①相続財産の確定がされるのはどのタイミングか?

相続財産の基準時は、実務上相続開始時ではなく、遺産分割時とされています。

遺産の一部分割

共同相続人は、被相続人が遺言で聞いた場合を除き、いつでも協議で遺産の全部または一部を分割することができます。

また、協議が整わないときには協議をすることができないときは、家庭裁判所に遺産の全部または一部分割を請求することができます。

ただし、遺産の分割により他の共同相続人の利害を害する恐れがある場合には、家庭裁判所に請求することができず、もしも請求があった場合には、家庭裁判所は請求を却下しなければなりません。

例えば、預貯金に関してだけ、先に遺産分割をするということができます。

民法907条

遺産分割前の預貯金の引きだし

各共同相続人は、

•標準的な当面の必要生活費

•平均的な葬式の費用

を例にして、

相続開始時の預貯金債権の額× 3分の1 ×払い戻しを受けたい相続人の法定相続分

という計算式で、

金融機関ごとに150万円を限度に払い戻しを認められるようになりました。

例えば、亡くなった夫の預貯金を妻が上記の例に使いたい場合には預貯金を引き出すことができます。

民法909条の2

寄与分とは?

被相続人の事業に関する労務の提供

または財産上の給付

被相続人の療養看護その他の方法により

被相続人の財産の維持または増加について特別の寄与したものがあるときは、

寄与分として、当該相続人の相続分を考慮することができます。

民法904条の2

遺言執行の妨害行為の禁止

遺言執行者がいるときには、相続人は相続財産の処分や遺言の執行を妨げる行為をすることはできず、したとしても無効になります。ただし、遺言の内容に違反した相続財産の処分等がなされたことを知らない第三者に対抗することはできません。

被相続人の意思を尊重すると同時に第三者との取引の安全を図る必要があることから、但し書きで明文化されたといえます。

参照民法1013条

相続分の指定と債権者の権利の行使

相続分の指定があった場合に、原則として法定相続分に応じて債権者は権利を行使することができます。

ただし、債権者が共同相続人の1人に対してその指定された相続分に応じた債務の承継を承認したときは相続分の指定に応じた権利の行使をすることになります。

民法902条の2

以前は、判例で、債務の割合まで被相続人が決めるのは良くないと言うことで、相続分の指定がされた場合でも相続人は法定相続分に応じて債務を承継するとされていました(最判平成21年3月24日)。ただし、相続人間では、指定相続分に応じて求償することはできると考えられます。

今回の改正でそのことが明文化された形です。

持戻し免除の意思表示の推定

配偶者に対する遺贈又は贈与が以下の条件を満たすときには、被相続人が特別受益の持戻し免除の意思表示をしたものと推定する。

•婚姻期間が20年以上である
•居住用不動産であること

なお、遺留分を侵害する場合には、他の相続人は遺留分侵害額請求権を有します。

また、被相続人の意思を推定する規定に過ぎないので、被相続人が遺言等で別の意思を表示したときにはそちらに従うことになります。

とはいえ、これにより条件を満たす場合には、配偶者により多くの財産を相続させることができるようになりました。

民法903条4項

持戻しの免除の意思表示とは?

被相続人は遺贈や贈与が特別受益にあたるとしても、それを特別受益と扱わないとする意思表示をすることができます。

これを持戻しの免除の意思表示といいます。

例えば、父親が子供の1人に金銭を贈与してそれが特別受益にあたるとしても、父親がその子供を心配して金銭を贈与したものであり、特別受益には該当しないでほしいというもち戻しの免除の意思表示をしたときには、具体的相続分の計算で当該金銭は特別受益として考慮されないことになります。

ただし、持戻しの免除の意思表示も、遺留分を侵害することはできません。

民法903条3項

みなし相続財産とは?

本来あるべき相続財産のことをいいます。

つまり、特別受益があると、特別受益を持ち戻して相続財産が計算されますが、特別受益を加算したものが、みなし相続財産です。

特別受益の持ち戻しとは?

被相続人が相続開始の時において有した財産の価額に贈与の価額を加えることを、特別受益の持ち戻しといいます。

特別受益とは?

特別受益とは、他の相続人との関係で不公平になるような受益をいいます。

民法903条では、
「 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者」

があるときは、特別受益があるとしています。

具体的には、個々の家庭の事情や他の相続人とのバランスによりますが、婚姻の支度金や大学院の進学費用などが挙げられます。

具体的相続分とは?

具体的相続分とは、法定相続分や指定相続分がそのまま適用されると相続人間の公平が実質的に図られない恐れが生ずることから、個別的な事情を取り込んだ相続分と言うことができます。

具体的には、特別受益と寄与分と言うものを考慮することになります。

参照民法903条、904条の2

相続分皆無証明書が利用されるのはどんなとき?

このように具体的相続分がないと言うことを言っているに過ぎない相続分皆無証明書ですが、どのようなときに利用されるのでしょうか?

相続の放棄をする場合には、その旨を家庭裁判所に申述しなければなりませんが(民法938条)

この手続きを省略して特定の相続人に相続財産を集中させたいときに使われます。

相続放棄民法938条

指定相続分により遺留分が侵害された場合は

遺言によって相続分が指定されたことにより自己の遺留分が侵害された相続人は、 相続分の指定を受けた相続人に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができます。

参照民法1046条1項

指定相続分とは

指定相続分とは 、 民法900条で定める法定相続分の他に、遺言によって、この相続分を指定することを言います。

また、その相続部分を定めることを第三者に委託することもできます。

なお、一部の相続人の相続分のみが定められた場合には、 法定相続分によって決まります。

参照条文民法902条

配偶者と血族相続人がいる場合の法定相続分

配偶者と被相続人の子
1:1

配偶者と被相続人の直系尊属
2:1

配偶者と被相続人の兄妹姉妹
3:1

参考 民法900条1号2号3号

遺留分を有効にするには?

遺留分は、遺留分権利者が遺留分侵害額請求権を行使して初めて有効になります。

たとえ遺言書で指定された遺産分割により遺留分を侵害される相続人がいたとしても、遺留分侵害額請求権を行使しなければ遺言書に勝つことができません。

相続放棄と相続欠格の違い

相続欠格は、被相続人を死亡するに至らせたために刑に処せられた場合のように、民法891条の事由に該当すると、法律上当然に相続人ではなくなります。

一方で、相続排除は、被相続人に対して虐待をしたなどの民法892条に該当する事由があったとしても、被相続人が特定の相続人が相続することを望まず、かつ家庭裁判所が客観的に妥当であると認めた場合に相続人ではなくなります。なお、相続排除は被相続人が主観的に侮辱を受けたと思ったと言うだけでは認めらません。

また、相続排除の場合には被相続人は推定相続人の排除の取消しを家庭裁判所にいつでも請求することができます。

参照:民法891条、892条、893条、894条

単純承認とみなされる行為とは?

相続債務が正の財産より多く相続放棄をしたいと考えている場合であっても、以下のような行為をすることで単純承認をしたとみなされてしまいますので、注意が必要です。

単純承認をしたとみなされる行為(法定単純承認)として、民法は以下のような場合を規定しています(民921条)

•相続人が相続財産の全部または一部を処分したこと。ただし、保存行為や短期賃貸借期間を超えない賃貸をするときはこの限りはありません(同条1号)

•熟慮期間内が過ぎたとき(同条2号)

•相続財産の隠匿や消費等(同条3号)限定承認や相続の放棄をした後でも、相続財産を隠匿したり、悪意で相続財産の目録中に記載しなかったりした場合には単純承認をしたとみなされます。

熟慮期間の伸長とは?

「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」に相続放棄が限定承認をしなければならないのが原則ですが、

この熟慮期間は、利害関係人又は検察官の請求によって家庭裁判所において伸長することもできます(民915条1項ただし書)。

ただし、これが認められるためには、

•相続財産が全く存在しないと信じたためであり•このように信じるについて相当な理由がある場合

に相続人が相続財産の全部もしくは一部の存在を認識したとき又は通常これを認識しうべかりし時から起算とする判例が示すとおり(最判昭和59年4月27日)、

債務の存在を知らなかったと言うだけで認められるものではないことに注意が必要です。

相続放棄や限定承認はいつまでに?

相続放棄や限定承認はいつまでにしなければならないのでしょうか?

相続人は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」に相続について相続放棄や限定承認をしなければなりません。

この期間のことを熟慮期間といいます。

そして、熟慮期間が過ぎると単純承認をしたものとして扱われますので、注意が必要です(民921条2号)。

単純承認とは?

単純承認とは、相続の効果をそのまま認める事を言います。


被相続人の有する正の財産(預貯金、不動産など)も負の財産(債務)も相続することになります。


被相続人の債務が多い場合や、正の財産と負の財産のどちらが多いか分からないという場合には、相続放棄や限定承認をすることになります。


参照条文民法920条

検認とは何でしょう?

検認とは、遺言書の偽造や変造を防止するための手続きです。

具体的には、相続人に対し遺言の存在やその内容を知らせ、家庭裁判所で遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名等を確認します。

必要期間としては、家庭裁判所に検認の申し立てをしてから1ヵ月程度かかります。(戸籍謄本の収集が必要な場合には2ヶ月程度)

以前は、公正証書遺言以外の遺言では検認が必要でしたが、改正により自筆証書遺言の検認も不要となりました。

参照:民法1004条

相続人の欠格って何?

相続人であっても、次のような事由があるときは相続人となることができません。

これを相続人の欠格といいます。

①被相続人、又は先順位もしくは同順位にある者を死亡させ、又は死亡させようとして刑に処せられた者

②被相続人が殺害されたことを知って、これを告発または告訴しなかった者

③被相続人の遺言の作成や撤回、取り消し、変更を、詐欺又は脅迫によって妨げた者

④ ③と同様に、詐欺又は脅迫によって、非相続人の遺言の作成や撤回、取り消し、変更させた者

⑤遺言書を偽造、変造、破棄、または隠匿した者

これらの行為をした者は、相続人となることができません。

参照:民法891条

配偶者居住権が成立するのは?②

配偶者居住権は、以下の場合に家庭裁判所による遺産分割審判でも成立します。

•共同相続人間に配偶者が配偶者居住権を取得することについて合意が成立している時

•配偶者が配偶者居住権の取得を希望して、居住用建物の所有者の受ける不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために必要があると認めるとき

参照民法1029条

配偶者居住権が成立するのは?①

配偶者短期居住権の要件に加えて、以下の要件を満たすときは配偶者居住権が認められます。

•遺産分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき

•配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき

•配偶者と被相続人の間に配偶者居住権を取得させるという死因贈与契約があるとき

参照条文民法1028条、544条

配偶者短期居住権の成立要件は?

配偶者短期居住権の成立要件はどのようなものでしょうか?

•配偶者が被相続人の購入した建物に
•相続開始時点で
•無償で居住していること
この条件を満たしていると、配偶者は6か月間当該建物に無償で住み続けることができます。

法定相続分を超えた相続分を債権者や第三者に対抗する場合

登記が必要です。

民法899条の2第1項。
相続による権利の承継があった場合には、 法定相続部分を超える部分については登記等の対抗要件を具備しなければ債権者や第三者に対抗することができません。

改正前は、 相続させる旨の遺言による権利の承継は登記なくして第三者に対抗することができるという判例があり、 この判例を基に判断していました (最高裁平成14年6月10日)。

しかし、遺言がある場合には 相続債権者や第三者の法的地位が不安定になってしまうということ問題がありました。

そこで今回の改正で、 相続させる旨の遺言がある場合 法定相続分を超えた部分については対抗要件の問題になることが明文化がされました。

その結果、 相続による承継を受けた相続人は 第三者に対抗するためには、早急に登記等を具備する必要があるといえます。

特別寄与者とは?

特別寄与者とは、

被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族のことをいい、相続人や相続の放棄をしたり、 欠格事由に該当したり、排除によって相続権を 失失ったりしている場合にはあたりません。

例えば 、被相続人を介護した 相続人の妻にこれまでは 貢献が認められませんでしたが、 寄与が認められないことが不公平であることから、民法改正により特別寄与者も特別寄与料の請求ができるようになりました。
この場合、各相続人は特別寄与料の額に法定相続分を乗じた額をそれぞれが負担することになります。
参照: 民法1050条

遺留分を算定するための財産の価額

遺留分は、 兄妹姉妹を除く法定相続人が 最低限度の持分を有する制度です。

では、 その最低限度の額というのはどのように決められるのでしょうか?
遺留分を算定するための財産の価額
=
被相続人が相続開始時に有した財産の価額
+
贈与した財産の価額
_
債務の全額
 で決まります。
参照: 民法1043条

遺留分減殺請求ができるのはどういう人?

遺留分減殺請求は、どういう人ができるのでしょうか?
・配偶者
・子及びその代襲相続人
・直系尊属
になります。

なお、相続欠格や相続人の排除によって相続人が相続権を失った場合には、その子が代わりに遺留分減殺請求権を行使できます。

他方で、相続人が相続放棄で相続権を有しなくなった場合には、本人はもちろんその子供も遺留分減殺請求権を行使することができなくなります。

参照条文:民法1042条、887条、888条、889条 、890条

推定相続人の排除とは?

遺留分を有する推定相続人(兄弟姉妹以外の推定相続人)が、被相続人に対し、
•虐待をした
•重大な侮辱を加えた
または
•推定相続人にその他の著しい非行があったとき

被相続人はその推定相続人の排除を家庭裁判所に請求できます。

また、遺言で推定相続人を排除する意思が示されたときは、遺言執行者が家庭裁判所にその請求をしなければなりません。

なお、被相続人は推定相続人の排除の取り消しを、いつでもすることができます。

参照条文:民法892条、893条、894条

遺言執行者の権限の明確化

改正前民法では、遺言執行者の権限について、遺言の執行に必要な一切の行為をする権限があると包括的に定めるにとどまっていました。

この点につき、今回の改正で以下のように遺言執行者の権限が明確にされています。

①対抗要件具備行為が遺言執行者の権限として明記された
相続人が法定相続分を超える遺産を相続する場合には第三者との関係で対抗要件を具備することが必要になります(改正後民法で新設)。その前提で、遺言執行者は対抗要件を具備する行為も権限に含まれました。

②預貯金債権の払い戻し及び解約の申し入れができるようになった
遺言執行者が預貯金の払い戻し請求や解約の申し入れができることが明文化されました。
参照: 民法1014条

遺言執行者の指定はどうやってするの?

遺言執行者は、
①遺言で指定

②遺言で指定することを第三者に委託する

③遺言執行者がいないときまたはなくなったときは、家庭裁判所が選任する


の3つの方法で選任されます。
遺言執行者は、未成年者や破産者以外であれば誰でも指定することができます。法人でも大丈夫です。


遺言執行者に指定された場合、断ることもできます。ただし、一定の期間に返事をしないときには、就職を承諾したものとみなされますので、注意が必要です。


基本執行者は就任したら、財産目録を作成して相続人に交付しなければなりません。

遺言執行者を選任するメリットは?

遺言執行者は、相続人の代理として遺言の執行をスムーズに進めることができます。


具体的には、

①法務局での登記手続き

②各金融機関での預金解約手続き

③株式等の名義変更手続き

④換価手続き

などが主な業務になっています。


また、隠し子の認知や相続人の排除が遺言書に記載されていた場合は、遺言執行者が必要になります。

遺言執行者とはどんな人でしょうか?

遺言執行者とは、被相続人(お亡くなりになった方)の意思を実現するために、遺言の内容に沿って、必要な手続きをする者のことです。


•相続財産目録の作成

•金融機関での預金解約手続き

•法務局での不動産名義変更


などを行う一切の権限を有します。

遺留分とは?

遺留分とは、被相続人の意思によっても奪えない相続分のことをいいます。

例えば、被相続人が特定の相続人に有利な遺言書を遺し、すべての財産をある相続人に譲るという内容だったとします。しかし、一定の範囲の法定相続人であれば、最低限度の遺産の取り分を確保できると言う制度です。

自筆証書遺言の要件

自筆証書遺言は、公正証書遺言に比べて費用がかからない、簡便に作ることができるという利点がある一方で、様式を間違えると無効になってしまう恐れもあります。そこで、自筆証書遺言の様式について、整えて作成することが大切です。


•15歳以上であること


•遺言能力を有すること

認知症の心配がある場合、医師の診断書を取得することで認められることもありますが、心配な場合には公正証書遺言によることを検討すべきです。


•自署ができること

他人に手を添えてもらって記載した場合は、他人の意思が介在しているのか、それとも自分の意思を記す手助けとして手伝ってもらったかが問題になる場合があります。


•日付、署名、押印がされていること日付は、令和元年1月吉日などと記載することはできません。はっきりと日付まで記載しましょう。押印は、必ずしも実印である必要はありません。認印でも大丈夫です。


•加除、変更、修正を加えた場合は、正しくされていること

変更場所に署名、押印をし、変更場所を指示して変更した旨を付記することが必要です。変更場所に押印する印鑑は、遺言書作成の際の印鑑と同じである必要があります。

検認とは何でしょう?

検認とは、遺言書の偽造や変造を防止するための手続きです。


具体的には、家庭裁判所で相続人が集まり、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名等を確認します。


遺言書の状態を確認することで、後の偽造や変造を防ぐ意味があります。


必要期間としては、家庭裁判所に検認の申し立てをしてから1ヵ月程度です。(戸籍謄本の収集が必要な場合には2ヶ月程度かかります)


以前は、公正証書遺言以外の遺言では検認が必要でしたが、改正により自筆証書遺言の検認も不要となりました。

参照:民法1004条

自筆証書遺言のメリットとデメリット

まずメリットとしては、手軽に作成できて内容を他人に調べないと言うことが挙げられます。


そしてデメリットとして、公証人によるチェックを経ないので形式の面で無効になるリスクがあったり、家で保管するため紛失したり相続人により隠匿されるリスクがあったりしました。また、家庭裁判所の検認が必要である店や点や、自署ができない人は作成できない点も挙げられます。

ただし、2020年7月10日より、遺言書の保管制度が始まります。それにより、形式面でのチェックがしてもらえるようになり、かつ家庭裁判所の検認も不要になります。また、2019年1月13日より、財産目録の自署以外による作成が可能になったので、より手軽に作成できるようになりました。

このように、法改正で自筆証書遺言を作りやすくなったといえます。

遺言にはどのような種類のものがありますか?

大きく分けて、普通方式遺言と特別方式遺言があります。

普通方式遺言については、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言があります。

特別方式遺言については、船の上で遭難した際の遺言や、伝染病等で隔離された状態で書く遺言を指します。

よく使われるのが、自筆証書遺言と公正証書遺言です。

自筆証書遺言の保管制度はどういう制度ですか

これまでは自筆証書遺言を作成しても 発見されなかったり、複数遺言書があった場合には 遺言書の真偽につき争いが起きることがありました。

そこで、法務局が自筆証書遺言の保管制度を 2020年7月10日に開始する予定をしています。

特筆すべき点は、 遺言書保管官が本人確認を行うため検認をする必要がなくなることです。

また、 相続人の一人から遺言書の 閲覧がされたら他の相続人にも遺言書の存在を通知します。こうすることで遺言書の存在が明確になり、相続手続きの円滑化が期待されます。

配偶者居住権の使用及び収益

配偶者居住権は、どういう利用の仕方をしないといけないのでしょうか?


まず、善良な管理者としての注意義務が課されます。


次に、配偶者居住権は誰かに譲渡することができません。


また、居住建物の所有者の承諾がない限り建物の改築や増築をしたり、誰かに建物の使用や収益をさせることができません。

上記の点を守れなかった場合、所有権者によって配偶者居住権を消滅させられることもあります。


参照: 改正後民法1032条

自筆証書遺言の財産目録

財産目録について、パソコンによる作成が可能になりました。

ただし、すべてのページに自署と押印が必要です(両面の場合は両面)。

財産目録の様式の緩和は、平成31年1月13日から施行されています。

参照条文:改正後968条2項

配偶者居住権の登記

●配偶者居住権の登記が必要になるのはどういう時でしょうか?

 配偶者が 当該建物の所有者でない場合には登記をする必要があります。


●登記をすることでどういう良いことがありますか?

当該建物が 売却されて所有権が移転された場合や、 抵当権 が設定されて実行された場合に 第三者に対して配偶者居住権 を主張することができます。

また、第三者が建物の使用を妨害した際には妨害排除請求権を有します。


●所有権者は登記に応じてくれるでしょうか?

所有権者には配偶者居住権の設定に協力する義務があります。

配偶者居住権のできた背景と存続期間

●配偶者居住権とは

被相続人の購入した建物に被相続人の死亡時に居住していた配偶者が引き続きその建物に居住することができる権利です。これには、6ヶ月の期限があります(配偶者短期居住権)。ただし、遺産分割や遺贈をしてもらった場合、裁判所による審判で、より長く居住することもできます。

●配偶者居住権が認められるようになった背景
長寿社会になり、被相続人が亡くなった後配偶者の方が長くご存命のことが多くなる中で、配偶者の方の住む場所の確保が必要となったことが挙げられます。以前では、建物の所有権を遺産分割時に取得したり所有権を取得した相続人と賃貸借契約を結んで貸してもらって済むと言うことがされていました。配偶者が所有権を取得する場合には、その他の現金預金の財産を余生を全うするのに十分な額を受け取れないケースもあり、改善が求められていました。今回の改正で、2020年4月1日以降に相続人になった配偶者については、上記の条件を満たすとこれまで住み慣れた家にこれからも継続して住むことができるようになりました。


●では、配偶者居住権は、どれくらい存続するのでしょうか?
短期配偶者居住権は条件を満たせば6ヶ月。それ以降は、遺産分割や遺言による贈与や裁判所による審判を受けて、原則として配偶者の方がお亡くなりになるまで終身で可能です。ただし遺産分割協議や遺言で期間を限定する場合もあります。

欠格事由と受遺者

遺言による贈与(遺贈) があった場合に、 遺贈を受ける人(受遺者) に欠格事由があった場合は、どうなるのでしょうか?

例えば、受遺者が故意に被相続人を死亡させ刑に処せられた場合。

この場合には、受遺者に欠格事由があるため、遺贈の効力は否定されることになります。

なお、相続欠格の場合と同様特に手続きは必要ありません。

参照民法965条が準用する民法891条

民法900条4号ただし書きはどういう意味?

民法900条4号は、

「子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。」

とあります。ここで、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹や父母の双方を同じくする兄弟姉妹とはどのような意味でしょうか。

例えば、こういう感じになります。
下の図をご覧ください。


前妻(死亡)•••••••••父(死亡)=========妻
        l                                  l
    A(被相続人)、B                   C、D


被相続人であるAが死亡し両親が既に他界していると言う状況を設定しています。今回の場合、相続人はB、C、Dとなるわけですが、Aにとって、

Bは「父母の双方を同じくする兄弟姉妹」
C、Dは「父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹」となります。

つまり、相続分はCとDはBの2分の1と言うことになります。

割合でいうと、
B: C:D =2:1:1 となます。

つまり、
B: C:D =1/2:1/4:1/4 の割合が法定相続分と言うことになります。

遺留分侵害額請求権が可能な期間

遺留分侵害額の請求をする際は、 期間の制限があるため注意が必要です。

•相続の開始 及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間

または

•相続開始の時から10年間

経過したときは時効によって消滅します。

単に相続の開始を開始した時ではなく 、 遺留分を侵害するような贈与や遺贈があったことを知った時から1年間となっています。

参照民法1048条

相続放棄と代襲相続

相続放棄では代襲相続は生じるのでしょうか?

民法887条2項は、
「被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。」

としています。

ここで、第891条とは相続欠格のことを指します。

ということは、 代襲相続が生じるのは、 相続欠格や、相続人の排除によるときであり、相続放棄は含まれていないということになります。

限定承認があまり利用されないのは?

 一見するととてもいい制度のはずですが、 条件があり、手間のかかる限定承認はなかなか利用されていません。

単純承認や相続放棄とは違い、限定承認は共同相続人の全員がしないといけない。 (民法923条)

熟慮期間内に財産目録を作成すること。 (民法924条)

限定承認者は限定承認をした後五日以内に 相続債権者受遺者に対して限定承認をしたことと2ヶ月以内に請求をすべき旨を 官報で 公告する手続きが必要です。 なお、知れている相続債権者受遺者に対しては個別に連絡をしないといけません 。(民法927条)

その後、 申し出のあった 相続債権者に順次弁済をし (民法925条)、 それが終わったら 受遺者に対して弁済をすることになります (民法931条)。

このように手続きが面倒なため、遺産の額が少額の場合にはコストがかかるのでなかなか利用されていないのが現状です。

 限定承認とは?

限定承認とは、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び以上を掲載すべきことを留保して相続の承認をすることです。

債務がどれだけあるかわからない場合にも、マイナスの財産を負担するのはプラスの財産の範囲内 だけで済むというものです。

参照民法922条

相続分皆無証明書って?

相続放棄と似ていてややこしいのですが、相続分皆無証明書というものがあります。

これは、特別受益や寄与分などの具体的相続分がないということを証明する書類です。

つまり、 今回の相続でプラスの財産についての取り分がないと言っているだけに過ぎず、債務については請求されれば後に負担することになるというリスクがあります。

相続放棄と相続分皆無証明書は 似て非なるものですので注意が必要です。

相続放棄とは?

相続放棄をすると、その相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされます。

これは、どういう時に利用するかと言うと、プラスの財産よりマイナスの財産が多い場合に利用されます。

参照民法939条

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